人間関係に満足しているかということを自問してみる

色々な社員の方のカウンセリングをしていると、精神的に負担を感じている、ストレスが溜まっているという悩みを相談されるケースが非常に多くなっています。ストレスの原因となっているものは様々なのですが、突き詰めて考えてみると人間関係が影響していることがほとんどであることに気づきます。仕事がイヤとか、今やっているプロジェクトがきついということを話す人でも、よくよく聞いてみると、仕事自体が難しいのがイヤということではなく、うまくできないことや時間が間に合わないことを上司や同僚に言われるのがきついというのがほとんどなのです。そのため、多くの悩みやストレスというのは、人間関係を改善することによって解決する可能性が高いと言えるでしょう。

また、特に仕事上のストレスを抱えているということではないのに、なぜか気持ちが落ち着かない、精神的に不安定になってしまうという人の話を聞いてみると、どこにも相談できる相手がいなかったり、毎日仕事上必要なこと以外は誰とも何も話さず無意識のうちに孤独を感じていたりすることが多いものです。ここでもやはり人間関係に問題があるというのがストレスや精神的負担の原因となっているのです。

このように、ストレスやプレッシャーをもたらすような人との付き合い、また逆にしっかりとした人間関係を誰とも作っていない、という二種類の人間関係の問題が多くの人にとって難しい課題となっていることが分かります。もし、常になんとなくストレスを感じていたり、満たされない思いをしているのであれば、自分の人間関係はどうなのかということを自問してみると良いでしょう。

世界の国々の幸福度を調査してみると、幸福度というのは物質的な豊かさ、経済の発展とはほとんど関係がないことが分かります。幸福度が高い国は経済的に貧しいことが多いのです。では何が違うのかというと、人と人の付き合い方がとてもオープンでダイレクトであるという共通点がこうした国にはあることが分かっています。人間関係がオープンで多くの人と気の置けない付き合いができることが人の幸福に大きく寄与しているということです。日本の文化は、人との間に壁を置くという傾向がありますので、すぐに改善できるものではありませんが、少し自分を変えてみて、よりオープンに人と接するように意識するだけでもずっと気分が楽になるものです。対人関係はあくまでも実践でなければ培うことができませんが「セラピールーム・ソラ」の記事が参考になります。満足のいく人間関係は、人生を豊かに楽しくしてくれます。諦めてしまったり、自分の殻に閉じこもるのではなく、人間関係の楽しさを知ってほしいです。何も、友達はたくさんいなくてもいいのです。たった一人でも、自分のことを相談できる人がいれば、それで幸せなのです。

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